防災・震災時にペット(猫や犬等)と避難するための準備や気を付けたいこと
先日、日本愛玩動物協会より機関誌が届き、環境省の『備えよう!いつもいっしょにいたいから ペット動物の災害対策』というパンフレットが同封されていました。ペットとの防災について確認するために、このパンフレットを参考に自分の主観等を交えて記事を書きます。また、震災の際の持ち出しリストやペットの記録等が書ける用紙を作成しました。ダウンロードできますので印刷してご利用下さいませ。
目次
自分の地域の防災を事前確認
以前、ペット&ファミリー少額短期保険株式会社が行った「ペットの防災対策意識調査」の結果が掲載されていました。この調査からペットへの防災対策の意識の低さがわかりましたね。私自身も反省しないといけない点がありました。事前に備えておくのとそうでないのとでは大きな違いが出ると思います。一つ一つ確認したいと思います。
自分の自治体での防災を確認
まずは、自分の自治体でのペットの防災はどうなのかを調べる必要があります。ネットで調べたり、動物指導センターに確認するとよいでしょう。
ペットを預かってくれる人を見つけておく
実家、親戚、友人を考えると、遠くに実家や親戚があるといいのですが、これはなかなか難しい人もいるかも知れませんね。私自身も身内が全部近くにいるため、多分、大きな地震がきたときは全員が預けられない状態になり、無理だと思います。
近くの動物病院を把握しておく
ペットが怪我をした時のことも考え、避難所の近くの動物病院を複数把握しておきます。多分、自宅近くの避難所になるので、大抵の人は動物病院をいくつか把握されているかなと思います。そのうち1軒以上は(若干場所が遠くても)いろいろな医療機器を扱える動物病院がいいのではと個人的に思います。
私自身は4軒(2軒は通院したことがある)把握していて、その中には医療機器を多く扱いいろんな検査ができる動物病院もあります。
ただし、この病院も、地震などで機能できない状態になっている可能性はありますね。
迷子札・マイクロチップ
迷子札
首輪につける迷子札、首輪の内側につけるラベルタイプがありますね。できるだけマジックで書いてにじんで読みにくくなるものは避けて、ネームプレートなどに刻印されているもの、ラベルに文字が刺繍されている方がいいでしょうね。
我が家では、刻印されているタイプとIDカプセルに名前など書いた紙を入れるタイプの二つがあります。
最初は刻印タイプの迷子札だけ持っていましたが、IDカプセルだとより多くの情報を入れることができるかもしれないと思い、最近買い足しました。
小さいカプセルなので細い紙しか入りませんが、名前・電話番号だけでなく、病気のこと、薬のこと、予防接種のこと、かかりつけ医などの情報を書いておけばいいと思いました。
※犬用と書かれていますけど、小さめなので猫用でも使えます。
マイクロチップ
動物病院で入れてもらいます。ペットの首の後ろの皮下に直径2㎜、長さ約8~12mmの円筒形の電子標識器具を注入します。痛みは普通の注射と同じぐらいだそうです。マイクロチップの番号を専用のリーダーで読み取り、データベースで調べられます。
実は、我が家ではまだ入れていません・・・
日頃のペットへのしつけ
ケージ・キャリーに慣らす
普段から部屋に置いておき、蓋は開けっ放しにして、ベッド替わりにしておくのが一番手っ取り早いです。病院用と震災用はキャリーを別にした方が、いざという時、抵抗なく入ってくれるようです。
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人や他の動物を怖がらないようにする
なかなか猫の場合は室内で飼っていて難しいでしょうが、来客を多くして人に対してある程度慣らすことはできるかもしれません。性格差があるので、どうしてもできない猫ちゃんだっていますよね。難しいですね。
猫トイレでの排泄
これは、室内飼いしている猫なら通常できますね。
予防接種・健康管理
各種ワクチン接種、寄生虫予防・駆除もしておきます。
ペットのための必要な物資の備蓄
人間と同様、必要な物資の備蓄をしておきます。救援物資が届くには時間がかかるので5日分は用意しておきます。持ち出しの優先順位を決めます。家族の状況に応じて持ち出しやすい量で整えればいいと思いますが、ここでは環境省のパンフレットを元に書きます。
優先順位1:命や健康にかかわるもの
- フード・療法食
- 薬
- 水(5日以上)
- 首輪・リード(伸びないもの)・ハーネス
- 食器
- ガムテープ(ケージの補修などに利用できる)
多頭飼いの方は必要な頭数分の準備をしなければなりません。
個人的には、食器は固いものだと持ち運びにかさばるのでシリコーンの食器がいいかと思い用意しています。100均の人間用のもので代用しました。
ハーネスは散歩しない猫ちゃんは苦手かもしれません。我が家のルビーもつけるとゴロンと寝転がってしまいます。
でも、避難する場合はキャリーに入れますし、ハーネスを使う場面は避難所でキャリーから出す必要があり、逃げ出したりしないようにするためつなげておくものと考えています。慣れて散歩できるぐらいになれば一番応用がきいていいのかもしれませんが・・・。
ちなみに、我が家が購入したハーネスは反射板がついています。リードにも反射板をつけていて、夜少しでも見えやすくするためです。本当は背中全面が反射板のハーネスが販売されていましたが売り切れていました。残念!ルビーは体が白いので少しは夜見えやすいかなぁとは思っていますが、黒っぽい色の猫ほど見えにくくなるので、首輪やハーネスにも夜でも見えやすいような工夫があった方がいいかもしれません。
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優先順位2:飼い主や動物の情報
- 飼い主の連絡先
- 動物の写真
- ワクチン接種状況
- 既往症・健康状態
- かかりつけの動物病院 など
それほどかさばらないと思うので、優先順位1と一緒に入れておいてもいいかもしれません。
優先順位3:ペット用品
- ペットシーツ
- トイレ用品・掃除道具
- タオル・ブラシ
- おもちゃ
- 洗濯ネット
折りたためてコンパクトになるトイレが販売されていて、我が家も購入しました。
砂については、どんな砂でもすぐに慣れる猫なら、軽いもので用意した方が持ち運びが楽でしょう。
できない場合はいつもの砂が必要です。猫がおしっこした後の砂を少量持っていって混ぜれば環境が変わってもすぐ使ってくれるかもしれません。
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災害が発生した時の安全確保と避難
安全確保
1.人の身の安全→2.動物の安全です。自分が安全でなければ動物を守れません。
気をつけることは、興奮している動物に不用意に手を出したりしないことです。噛まれてしまうかもしれません。飼い主が怪我をしていたらそれだけ問題が増えてしまいます。落ち着いて行動しましょう。
避難
非常持ち出し袋を用意(ガラスの破片、倒壊家具に注意。スリッパを用意しておくといいですね)→電気のブレーカーやガスの元栓を切ります。
環境省のパンフレットに書かれているのですが、飼っている犬や猫などは一緒に避難する同行避難が原則らしいです。猫はキャリーバッグやケージに入れ、扉が開かないようガムテープなどで固定します。
落ち着いて行動しましょう。
避難所や仮設住宅での注意
動物が苦手な人、動物アレルギーの人などいろんな人が集まります。鳴き声、毛の飛散、排泄物の掃除などに注意して、他の人達への気配りが必要です。動物が好きでも鳴き声などから眠れない人も出てきて辛い思いをさせてしまうことになります。日頃からのしつけも大事ですよね。
避難所や仮設住宅では、飼い主同士が協力し、情報交換できるようにします。動物と一括りではなく、犬と猫を分けるなども必要でしょうね。
私がもし避難したり仮設住宅で暮らすことがあるとすれば、心配なのはまず鳴き声。我が家のルビーは普段は必要な時しか鳴かない静かな猫ですが、不安な時も鳴きます。臆病で、叱ったところでやめるってわけでもないです。延々鳴くってことは疲れますし多分ないとは思うのですが・・・。またたびとかも持って行くといいかもしれないですね。
防災チェックリスト・ペットのプロフィール
以下、私が制作しました。
リスト項目は、環境省のパンフレットを参考に加筆しました。
各画像をクリックすると、PDFファイルが開きます。もし必要でしたら、印刷してご利用下さい。無料です。
おかしな点やこうした方がいいというご意見等ございましたら、お知らせ下さい。
防災チェックリスト
項目を追加できるよう、空白欄をつけています。
※環境省の印刷物出版承認を得ています。(環自総発第121120300号)H24.11.12
ペットのプロフィール
写真は、飼い主さんとペットが一緒に写った写真の方がいいかもしれません。行方不明になった時、役立つかもしれません。
写真は余分に持っていると、迷子の掲示板に貼り付けたりできるので便利だと思います。大抵のパスケースやIDカードに入るだろうと思われるサイズで作成しました。外枠を切った後は、点線で折るか、カットしてご利用下さい。