いるのいないの(作/京極夏彦・絵/町田尚子・編/東雅夫)
この絵本、本屋さんで夏の風物詩である怪談絵本特集として並べてありました。
表紙を見た瞬間、すごく欲しくなりました。
まず、怪談も好きですが、表紙のイラストもとっても怪談的に素敵で、猫がいっぱい・・・
なのですが、これは猫は主役ではありません。
脇役ですね。言葉も何も発していませんが、イラストからいろんな雰囲気が読めるのです。
そして、作者は京極夏彦さん。
実は京極夏彦さんの作品読んだことがないのですが、妖怪、怪談系の推理小説を書かれている有名な作家さんですよね。
もちろん、すぐ購入!
怪談なのでトーンの暗い感じのイラストが続いていますが、猫がそこかしこに描かれています。
田舎のおばあちゃんの家では、たくさんの猫が一緒に暮らしています。
この設定のみで見れば、ほのぼのとした感じのお話にも仕上がるし、こういうふうに怪談に最適なお話にもなりますね。
13頭の猫が飼われているようです。(13って西洋では忌み数ですが関係あるのでしょうか)
その中に一頭だけ、多分、最年長の猫だと思うのですが、表情が・・・
話もシンプルながら怖い!
子供の頃、主人公と同じような気持ちになった方は多数いらっしゃると思います。想像力が豊かなのでしょうね。
3歳の娘に「これ、読み聞かせしても大丈夫かな?」と若干迷いましたが、娘が見たいというので、「怖いよ〜」と先に釘をさしつつ、読み聞かせしました。
怖い場面では「何これ?」という感想が(笑)何これって言われても・・・怖がらなくて良かった(笑)
でも、子供って不思議。
おばけは怖いよって教えたことがないのに、夜窓の外にお化けがいる!と言って怖がって抱きつくことがあります。
・・・もしかして、本当に見えてたりする?
イラストは綺麗で繊細で美しいのに、不気味さがつきまとっています。
町田尚子さんは素敵なイラストを描かれますね。
素敵すぎて、町田さんが挿絵を描かれている他の本を探し、『ペギー・スー』の児童文学を買いました。
(『ペギー・スー』も夏に相応しいお化け系ですが、猫は関係ありません。)